藍染めの模様を更に変化させる場合
藍染め染織で模様を変化させるために、2つの添加剤を加えてみました。
1つめ:ディスポン
2つめ:ピノゲンC
藍染めを染めるだけなら加えなくても問題なく染められます。
ただしこれらの添加剤を加えると模様は確実に変化します。
藍染めを染めるにあたり更に深みを目指したい人用の内容となっています。多分
ディスポンとは
藍熊染料で購入したものです。
これは草木染の染まりを強くします。絹などは問題ありませんが、木綿などは豆乳下地などをしないと染まりづらいです。
これを加えると更に濃く染まります。
ピノゲンCとは
強力浸透剤です。
言葉の通り浸透率が良くなります。
後で写真で説明しますが、浸透が良くなる関係で染まり方が変化します。
ディスポンとピノゲンCの実験
まずは実験用のはぎれに液を染み込ませます。
ピノゲンCの場合は、区別がつくように文字を書いています。
左から
①ディスポンとピノゲンC
②ディスポンのみ
③ピノゲンCのみ
と3種類に分けてみました。
これに藍液を入れます。
液を注いだところです。
これを1時間ほど放置します。
結果がどうなるか・・・
1時間後に液を抜いた状態です。
この時点で違いが出ているのが分かります。
これを乾かして並べてみました。
順番が変わっていてすみません。
ピノゲンCにより浸透力が良くなっているのが分かります。
また、ディスポンを入れると濃く染まるのも分かります。
次は生地全体を数秒浸けて洗った写真になります。
色の濃さが違うのが分かりますか?
ディスポンは濃くそまり、ピノゲンCは薄く染まっています。
ただし、ピノゲンCは浸透がよいのでムラなく染まるともいえます。
実際に染めた作品
下は実際に染めた作品です。
ほぼ同じ液量と技法で染めており、中心の花に大きな違いが表れています。
ディスポンは少量で、ピノゲンCの有り・なしの作品です。
左はピノゲンCを加えていますが、模様がぼやけた感じとなり、白い部分も薄く色が入っています。
右はピノゲンCがないため、模様がハッキリとしています。
作品に正解はありませんが、ちょっとした工夫で変化するのは面白いですね。
まとめ
藍染めをする場合は、布自体に前処理(豆乳媒染・アルミ媒染)をしないでも、ある程度染めることは可能です。
ただし、更に綺麗な模様を作り、奥行きを加えたいとなると工夫が必要です。
今回は更に手間をかけたやり方になりますが、
ピノゲンCを加えるとやや薄くなるが、浸透性が高まる。
ディスポンを加えると濃くそまるが、深みが弱まる。
もしハンカチを均一に染めたい場合は、ピノゲンCを入れる。
とことん濃くしたい場合は、ディスポンを入れるのも1つです。
藍染は繰り返すと濃くなるため、無理にディスポンは入れなくても問題はありません。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。