雪花絞り技法(その5)模様の考えかた
染織方法の雪花染めをパターンを変えて実験。
染織方法の雪花絞りは3パターンを覚えれば、応用が利ききます。
上手く染められないと悩んでいるポイントを押さえてみました。
今回は染め方を大きく分けて3つになります。
上の写真にありますが、この模様が作れるようになりますよ。
ポイント
・下地とばいせんを行う。
・アイロンがけをしっかり行う。
・濃度は布を浸ける前に、爪楊枝・ティッシュなどで染液の濃度を確認
・浸ける時間を40~60分
(浸食具体を大きくするため)
・締め付ける強さはほどほどに
(強いと模様が線だけになるから)
・液から出した後は40分置く
・湿度によって浸食具合が変化します。
(例:湿度が高いと浸食が遅い)
全部重要ですが、頑張った分は綺麗な模様になります。
模様パターンその1
最初の紹介はこちらの模様
赤線:液に浸す部分
緑線:染みてくる部分
三角形の頂点部分に白い部分が少し残るように染めます。
液に浸す部分を増減し、浸ける時間を変えると模様が変わります。
紫色にしたかったので、青と赤を混ぜてみました。
分かりにくいですが、色が変化しました。
絵具で色を作ったのを思い出しますね。
浸けたあとは浮力の関係で浮いてきたので、重しを載せました。
50分間液に浸けて模様を作ります。
湿度が高いときは60分にしたりと変更するといいです。
実際の感じです。
外側がしっかり染まっても、内側が染まっていない場合があります。
取り出したあとは40分放置します。
板を外す前に、万力で絞ります。
水がかなり出ますが、もし出ない場合は縛りすぎている可能性があります。
その場合は、模様が線だけの場合がありました。
板を外す瞬間はドキドキしますね。
しっかりと中まで染まっているのが分かります。
中性洗剤で洗い・水洗いが完了したら
色止め剤に40分つけます。
20分経過したらひっくり反して全体に馴染ませましょう。
乾かしたらこのような模様となります。
板のそばは圧力が違うので少し模様が違います。
そもそも全部同じ模様は難易度が高いですね。
模様パターンその2
続いて紹介するのがこちら
2回に分けて染める方法です。
そめる方法は次の通りです。
少しアレンジを加えていますが、そちらもきちんと紹介しますね。
使う染料はこちら
何度か使いましたが、本当にエメラルド色が作れます。
まずは底を染めます、パターン1の液量を減らす考えになります。
爪楊枝で色をチェック
実は板をわざと小さくして、染まりやすいようにしています。
更に液量は染める分だけ入れているので、必要以上に染まらない工夫をしました。
底辺部分はゴムの力を2倍にして、内部に浸透しないようにしました。
こちら液が1分も経過せずに空になったため
逆さにして40分放置しました。
(逆さにしないでも大丈夫です。)
絞って水けを取り、頂点を染めます。
色はパターン1の紫色を使いました。
これは5分ほど手で押さえてやりました。
染めたあとは、頂点を上にして40分放置しました。
板を外してみます。
5分だと浸ける時間が短かいと染み込みも少ないのが分かります。
でもしっかりと花になりますよ(^_-)-☆
中性洗剤⇒洗う⇒色止め剤をします。
この時点で模様が分かりますが、乾くと模様がしっかりとします。
完成しました。
大正ロマン風になりました。
模様パターンその3
最後のパターンです。
パターン2の染める順番と染める割合を逆にしたイメージです。
一番時間をかけています。
使う色はこちらの2色
初めは吊るして浸けようとしましたが、置いたら絶妙なバランスで立っていました。
板から出ているタボがバランスをとっています。
まずは50分液に浸けます。
湿度が60%くらいなので、適度に染み込んだ感じがしました。
取り出し後40分放置します。
残り時間5分ほどで万力で絞ります。
次は別色の液に浸けます。
線を細くしたかったので、液に浸ける時間は20分にしました。
染織液から取り出した後は40分放置します。
黄色の液は薄かったんですが、しっかりと染まっていますね。
最初にどきどきする板外しです。
藍染のときは水中で板を外しましたが、今回使っている染料は酸化反応もないので
あんまり気にしなくて良さそうです。
そしてジャジャーン(効果音)
見事に染まりました。
黄色部分の線も予想通り細い感じになっています。
最後に中性洗剤⇒洗い⇒色止めをしましょう。
乾いたら完成です。
頑張ったかいもあり、綺麗に染まったと思います。
まとめ
雪花絞りの模様は数多くありますが、今回の3つのパターンを覚えれば、対応可能かと思います。
板のそばは圧力の違いか模様が微妙に変わります。
全部を均一に染めるのが難しいですが、対策として
①布を長めにし、完成後に端を切断する。
②板と布に間に柔らかいものを挟む。
これらが考えられます。
もったいないので②がいいですね。
いらないお歳暮タオルでも挟んでみたいと思います。
みなさんも理想の模様を作ってみてください。
もし、欲しい人は私のメルカリサイトでも販売しております。