あちょのハンドメイド日和

染織や刺し子等のハンドメイド品を紹介

【植物染料】藍染を下地にして黒色に染める方法

f:id:tyokoripi:20210613213404j:plain

人工物であれば黒色はよくみますが、植物染料で黒色を染めることに挑戦をしました。

黒橡(くろつるばみ)などの染料を使用すれば黒色が出せるみたいですが、今回は藍染を使用して黒色を求めてみました。

【条件1】媒染液の種類 

おさらいとなります。 

媒染をする理由ですが、色素と染める物の繊維を結びつける作用があります。

 

黒色に近づける必要あるので鉄媒染を基本としました。

 

鉄媒染とは

鉄媒染は暗い色に発色します。ダーク系の深い色あいです。

【条件2】藍染めとの併用

 

江戸時代からは藍で下染めした「藍下黒」というものがあったそうです。

今回は藍染を下地で染めて黒色作りをしています。

 

最初に下地となる藍染色は下の画像くらいの色となります。

 

【藍染の色】

f:id:tyokoripi:20210613205031j:plain 

実験結果

藍染めと重ねた色は以下となります。

繰り返せば更に濃く出来るかもしれませんが、2回までとしています。

 

写真は気持ち黒色気味に映っています。最後のフラッシュ写真のほうが正確かも・・

ヤマモモ

まだ青みが残っています。

濃青色といったレベル。

f:id:tyokoripi:20210613205116j:plain

紅花(べにばな)

青色です。

黒とは言えないです。

f:id:tyokoripi:20210613205539j:plain

五倍子(ごばいし)

黒の一歩手前まできました。

繰り返し染めたり、濃度を更にあげれば更に黒色になりそうです。

f:id:tyokoripi:20210613205432j:plain

チョウジ

これも青色です。

f:id:tyokoripi:20210613205146j:plain

ミロバロン

これも青色です。

f:id:tyokoripi:20210613205133j:plain

くちなし

深緑色といった感じです。

f:id:tyokoripi:20210613205414j:plain

ログウッド

かなり黒色の感じが出ています。

昔流行ったというのも分かります。

f:id:tyokoripi:20210613205506j:plain

えんじゅ と ログウッド(藍染あり)

下のほうで藍染なしも載せています。

面白いのが藍染下地をしないほうが綺麗な黒色が出せていることです。

f:id:tyokoripi:20210613211617j:plain

アリザリンレッド

アリザリンレッドの濃度が高いのもあるのですが、濃い紫色といった感じです。

黒に見えなくもないです。

f:id:tyokoripi:20210613205523j:plain

くぬぎ

全然青いです。

f:id:tyokoripi:20210613205613j:plain

げんのしょうこ

黒の手前という感じです。

何回か繰り返し染めると黒に近づくかもしれまん。

f:id:tyokoripi:20210613205632j:plain

すおう

青色です。

f:id:tyokoripi:20210613205649j:plain

カテキューエキス

青色が少し茶色がかかった感じです。

f:id:tyokoripi:20210613205714j:plain

夜叉玉

大分黒くなりました。

どちらかというと濃青色といった感じです。

f:id:tyokoripi:20210613205721j:plain

藍染めなしで黒色を出す場合

以前、藍染なしで黒に近い色が出せたので載せてみました。

えんじゅ と ログウッド(藍染なし)

f:id:tyokoripi:20210613205849j:plain

 

あかね と ログウッド(藍染なし)

f:id:tyokoripi:20210613205920j:plain

 

まとめ

f:id:tyokoripi:20210613210038j:plain

個別写真が黒色に近く分かりにくかったかもしれません。

上の写真はフラッシュを使用したときの色です。

 

結論ですが、今回黒色に近い色が出たのが以下の4つです。

・ログウッド

・ごばいし

・げんのしょうこ

・やしゃだま

 

染め方や組み合わせ次第で変わる可能性がありますが、藍染下地のログウッドが一番黒色に近くなりました。

 

黒色1つとっても奥深いですね。

 

いつか黒色の雪花絞りも作りたいので、黒色の研究を続ける予定です。